たまにはいつもとちがう場所を散歩しようと湖のほとりにある公園まで車を走らせる。わりと観光スポットではあるため混んでるかな?と予想していたのだけど、意外にも朝だからか公園にはまだだれの姿もなかった。途中にあったキャンプ場には何台か車がとまっていたけど(テントも張ってあったから、なかでスヤスヤ眠っていたのだろう)。楓やイチョウや白樺など自然が豊かで空気が澄んでいて癒される。すぐ近くには湖が広がっていて、運転中に視界に入ってきた湖面には日の光がきらきらと反射していた。樹木の葉は色づきはじめてきて秋が徐々に深まっていることを実感する。そのような美しい景色のなかをぼんやり考えごとをしながら歩いていると、芝生のなかに茶色の丸い、なにか生き物のようなものが静止していた。なんだろうと少し近づいてみるとモゾモゾと小刻みに動いていることを確認できる。あきらかになにかの動物だった。僕は最初「猫がエサでも探しているのかな?」と思ったけれど、近づくにつれてなんとなく猫ではない雰囲気を感じてきた。そしてさらに寄ってみるとその動物は芝生からクイっと顔をあげ、僕を見るとすかさず「ンゴオ、ンゴオ」と変な(失礼)鳴き声をまき散らしながら逃げていった。ちょうどカメラを持っていたのですかさずシャッターを切ったのだが、あまりにも一瞬のできごとだったのでブレブレの写真になってしまった。それが冒頭の写真です。ちなみに少し離れたところから撮った写真がこちら。うしろ姿だけど。
なんとなくタヌキっぽい風貌をしているが、わりと顔がシュッとしていたのでたぶんタヌキではないだろう。だとするとよく耳にする、これがハクビシンというやつか? いずれにせよ散歩中に自分が知らない動物に遭遇するという経験はあまりないのでおもしろかった。でもあれがクマじゃなくてよかったなと、あとになって安堵した(今年はクマによる人身被害が多発しているからちょっとこわい)。
※あとで調べてみたらハクビシンよりはアナグマに近かったかも。