スタバでまったり過ごしたあとコンビニでかるく用事をすませ、それから公園まで散歩する。お堀に咲いていた多くのハスの花はそのどれもがすでに散っていて、あとには不気味な果托だけが、まるで魂でも抜かれたような枯れ果てた姿で朽ちていた。あれだけの量のピンク色の花びらはいったいどこに消えたのか。水底にでもたまっているのだろうか? 花はすべて散ったけど、葉はまだみずみずしさを保っていて元気そうだった。水面を埋めつくすほどの巨大で大量のハスの葉は、まだ当分はその場所にとどまりそうだ。公園に足をふみいれるとモミジが少しだけ色づきはじめていた。樹木をしげしげと観察してみると、だいたい枝先の葉から色づいていることがわかる。じわじわと緑から赤へ侵食されていく様は秋のたしかな到来を証明してくれていた。地面には大量の枯れ葉が落ちており、道にはその枯れ葉のような色をした1匹の鳩がとぼとぼと何かを求めてせわしなくさまよっていた。鳩はたまに僕の方を振りかえったかとおもえば、そそくさにまたどこかへ去っていった。どうやらぼんやり立ちつくしている僕に関わっている場合ではないらしい。そのような忙しい鳩を眺めていると、自分の人生はずいぶん暇で扁平なものだなという気がした。鳩にお別れをつげたあと(といっても鳩から一方的に去られた立場だけど)ふたたび公園の奥へと歩を運ぶ。神社の近くまでやってくると、きれいなコスモスが可愛げに咲いていた。コスモスはちょうど拝殿の横(少し離れたところ)に咲いており、僕はその可憐なピンク色をした花を夢中で撮影してたんだけど、はたからみたら参拝者を撮っているように見えたかもしれない。誤解をあたえないように行動するというのは難しいものだな。ハスや紫陽花といった今年見慣れた花々はすっかり枯れてしまったけれど、こうやって秋には秋の花が咲いてくれるのはとてもありがたい。もう少し寒さが増してきたら紅葉とコスモスのセットも見られるのだろうか。帰りの道ではモノトーンのカラーコーン(もはやカラーではないが)がまるで罠にでも引っかかったような角度で傾いていた。おそらく風で飛んでいかないように意図的にグレーチングで押さえつけているのだろう。でもどうして赤とか青とか黄色とかじゃなくモノクロなんだろう。公園のしずかで厳かな(神社もあるので)環境に配慮したのかな?