特段やることもない休日だったので朝からスタバでまったり過ごすことにした。空は晴れていて道路にも雪はなく気持ちのいいドライブ日和である。ほぼ朝一だったおかげでスタバにはまだだれも客はいなかった。むしろいないのがあたりまえなのか、僕が入店したことすら気づいてない模様。でもレジのまえに立ってショーケースをしげしげと眺めていたら驚きとともに気づいてくれた。新作のなんとかシエロというコーヒー豆を買おうか迷ったけれど、自宅にまだ3種類ほどそこそこの量が残っていたため今回はやめておくことにした。でも幸運にもこの日のドリップコーヒーがなんとかシエロだったのでうれしい。味は酸味が強めであることは知っていたのだが意外にもそこまで強い酸味は感じられなかった。むしろ苦みやコクがしっかりと抽出されていてちょうどいいバランスに感じる。自宅で淹れるとまた味が変わるのかな？ ふと棚に目をうつすとそこには桜色のタンブラーがいくつかならべられていた。僕はふと川沿いに咲き乱れるたくさんの桜の木を想像した。想像しないわけにはいかなかった。多くの人がそうであるように僕もまたすっかり冬の寒さに慣れてしまい（ときには辟易し）あの包容力あふれるあたたかな春を待ちわびていた。しかし残念ながらまだ2月（冬のトップシーズンだ）が残っている。そういう事実をあらためて認識すると上半身がちょっとだけ重くなった。でも花粉症がないだけマシかもしれない。春は春でつらい夜を過ごさなくちゃならないし、夏は夏でまいにちが猛暑だし……。まともに過ごせる季節は秋くらいか。しかしその秋すら年々短くなっているわけで、どうりで一年中疲れがぬけないわけだ。グアテマラ カシ シエロ。忘れていた新作のコーヒー豆の名前をいまようやく思い出すことができた。
