雑記

グリーンブック

2人の男性が車にのっているあのパッケージをよく雑誌の紹介なんかで目にしていたので気になってたんだけど、この度ようやくその映画をみることができた。ちょうどアマプラで作品をあさってたら見つかった。天才ピアニストのドン・シャーリーとそのツアーの運転手に抜擢されたトニー・リップとの旅の物語。時は1962年。まだまだ人種差別が根強い時代になぜか差別が厳しいアメリカ南部をめざす。そこではさまざまな危険や制約が待ち受けていて、たび重なる無礼な対応や理不尽な暴行など多難極まりない旅路だが、それでも心が折れることなく矜持を保ち進んでいくシャーリーとそれを手助けする人情味のある(いささかガサツではあるが)トニーが同じゴールにむけて困難を次々にのり超えていく姿はみていて心が打たれてしまう。初めはどこかギクシャクしていた関係も一緒の時間を重ねるごとにお互いの信頼性が増し、良好で楽しいものになってくる。ドライブ中にケンタッキーに立ちよりチキンを購入して食べるシーンなど最高だ(なんてことないシーンだが、なぜか心に残ってしまった)。そしてこの物語が実話だということを知りおどろいた。ふつうなら相いれることはない二人がこうして旅をすることで友情を深めていく瞬間は何ものにも代えがたい宝物になるだろう。いちおう物語には南部という目指すべき目的地があるが、この映画をみていると目的もなくただ車を走らせたくなってくる。たまには車でぼんやり音楽を聴きながら、どこか遠出でもしようかな……。

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