タリーズで朝食をすませたあと、座りっぱなしによる腰のこわばりを解消すべく1時間ほど散歩する。長袖シャツを羽織ってたのだがどうも歩いているうちに汗をかきそうだったので一度車にもどりシャツを脱ぎ、なかに着ていたTシャツ1枚でふたたび公園をめざして歩く。それでもまあまあ暑かったがときおり吹くそよ風が心地よく、ぎりぎり汗を抑止してくれていた。お堀にはあいかわらずハスの巨大な葉が群がっており広大な水面のほとんどを占めていた。そしてその葉に身をひそめるようにスイレンの可憐な花が申し訳程度に咲いていた。スマホで撮ろうと試みてはみたものの、それはあまりにも遠く、あまりにも小さすぎた。望遠域に強いカメラを持ってくるべきだったと後悔したが、さすがにスイレンを撮る数分のために残り1時間をカメラを持って過ごすのは気が引ける。その昔、真夏にカメラで写真を撮っていたら(場所もちょうどここだった)あまりの暑さでカメラが故障してしまった。熱中症で自分がたおれるんじゃないかと心配したが、まさかカメラが先にダメになるとは思ってもみなかった。そのような経験から夏にカメラを長時間もち歩くのは危険なのだなと学んだ。だからというわけではないが夏にカメラを無駄にもち歩かなくなってしまった(手ぶらが快適という理由もあるが)。ただなんとなく、それはあまりいい傾向とはいえない気がする。公園に足をふみ入れるとさっそく大量のあじさいが花を咲かせていた。前回訪れたときはまだポツポツと丸い小さな実のようなものをつけていただけなのに、少し見ないあいだにこんなにも大きく成長するなんて。青々と膨れあがるあじさいを眺めながら、まるで我が子の成長を見守るがごとくしんみりとした気分になった。またそばにあるアヤメ園でも色とりどりの花が見頃をむかえていた。こちらも前回は紫色のアヤメしか咲いてなかったが、この日は白や黄色といった花(おそらく全部アヤメだろう)も咲いていて、あじさいと一緒に華やかな空間を彩っていた。梅雨のじめじめした気候もこうやってたくさん花が咲いていると心が晴々してくる。