GWは飛行機で旅立ったのでもちろん帰りも飛行機で帰郷する。搭乗時刻までまだけっこう時間があり、とりあえずラウンジでも行ってのんびりジュースでも飲むかと考えてむかおうとするもスーツケースがじゃまなことに気づき「さすがにこんなデカい荷物を転がしては行けないな」と感じ早々にスーツケースを預けることにした。スーツケースのほかにはリュックも背負っていたんだけど、搭乗中に必要なアイテム(例えばイヤホンだったり充電器だったり)をスーツケースの中からとりだしたかったためどこかでスーツケースを広げる必要があった。でもこんな大きなスーツケースをのびのびと広げて細々としたアイテムをそこから探し出すという行為はなんとなく人混みのなかでは憚られるだろうし、おそらく着替えとかガジェット類が中でごちゃ混ぜになっていることから個人的にも恥ずかしい。とはいえあたりを見まわしても(ちなみに羽田空港第2ターミナルです)そんな静かで余裕のあるスペースなんて見当たらない。うーん、困ったな……と八方ふさがりで呆然と立ち尽くしていたら少し離れたところにスーツケースを広げて荷物をあさっている人たちの姿を発見。あれれれれ、なんだここはとスーツケースを転がしながら近づいてみると「パッキングエリア」と書かれておりどうやらここで「存分にスーツケースを広げてよいよ」というなんとも気が利くエリアだった。ちなみに英語表記だと「Repack Area」になるんだね。僕はいままで何十回と空港を利用してきたけれどこんな場所があるなんてまったく知らなかった。パッキングエリアと書かれた大きなステンレス製の台は2つあってちょうどどちらも利用中だったのだがすぐにどちらの客もいなくなった。僕はすかさず片方の台にスーツケースをドスンとのせてシャーシャーと勢いよくダブルファスナーを走らせてからガバッと心まかせにスーツケースを全開した。そして茂みをかいくぐるように目的のアイテムを探し当て、それらをリュックにつめこんでスーツケースをもとの四角いボックスの状態にもどす。やれやれ、これでひと安心。まわりから荷物の中身をじろじろ見られる心配もないし、あるていど高さのある台の上で作業できるから腰への負担も最少ですむ。まあ台の上に重いスーツケースをのせるのはいささか大変だけれども、そのあとはゆっくり人目を気にせずガサガサと荷物をあさることができるのでとっても便利なスポットだった。いつもデカい荷物をかかえて旅行する人はこのパッキングエリアの場所を覚えておくと何かと役に立つんじゃないだろうか。たぶんここの存在に気づかなかったらその辺のソファに座って「さあ、やるか」と意を決して地面にスーツケースを広げるはめになっていたと思う。僕が偶然発見するくらいだからおそらくあちこちに完備されているんだろうな。次に空港を利用するときはほかのパッキングエリアも道すがらチェックしておこうっと。