WordPressのダッシュボードを開くたびに「PHPが古いからバージョンアップしろ」と警告をだされていた。もういつからこれが表示されはじめたか忘れるくらいには長いあいだ放置してしまっていた。いや、正確には一度だけバージョンアップを試みたのだけどそのときはうまくいかなかったのだ。PHP 7.3からPHP 7.4へのアップデートはボタン一つでかんたんに実行できるのだが、いざ自分のブログにアクセスしてみると「データベース接続確率エラー」と表示されうまくいかない。そして仕方なくまたPHP 7.3へもどすはめになり今にいたる。でもセキュリティ的にこのまま放置した状態でブログをつづけるのはリスクがあるし、精神的にもどこか気持ち悪い。そんなわけで昨日ようやく重い腰をあげて本格的に調べることにした。テーマを変更(具体的にはWordPressオリジナルのテーマに)してみたりプラグインをすべて無効化した状態でPHPをアップデートしてみたり、いろいろ試行錯誤したけどやはりうまくいかない。画面はあいかわらず「データベース接続確率エラー」とだけ、むなしく表示されたまま。「はあ、もうダメだ……。いっそこのままブログをやめちまうか」と思ったとき、ハッと気づいてしまったのだ。データベースの接続がエラーということは、MySQLまわりに問題がひそんでいるのではないかと。そこでWordPressのPHPバージョンアップ時のエラーでMySQLに関する項目を調べてみたところ、ようやく原因がみつかった。どうやらMySQLのパスワードが古いことが原因らしい。そこでふたたびサーバーの管理画面にアクセスしてMySQLのパスワードを新しいものに変えてみる。さらにwp-config.phpを編集する。このファイルにもMySQLのパスワードが記述されていて、ここも先ほどの新しいパスワードに変える必要がある。ちなみにwp-config.phpは手もとで編集してFTPソフトでアップロードしてもいいが、僕はサーバーの管理画面から直接書き換えた。ファイルの場所は基本的にルートディレクトリ内(サイトのドメイン → public_html)にある。人によってはここに、例えば「wp」といったフォルダをつくっている場合もある。いずれにせよwp-config.phpを編集したあと再度PHPをアップデートしたところ、ようやくブログが正常に表示された。おもわず歓喜の渦につつまれた。ダッシュボードに移ってみると、そこにはもうあの警告は表示されていなかった。ひさしぶりにみる健全なダッシュボードは「さあ、ここから再スタートだ」と祝福されているように感じた。WordPressは自由度の高さがウリでありそれが大きな魅力だが、しかしそれは同時にあらゆる問題を自分で解決するコストを引き受けることでもある。それについて僕はこの先、そのような問題を解決しつづけていく自信があまりない。