かすみがかった繊細な光をからだに受けながら、朝のおだやかで静かな散歩を楽しんだかとおもえば午後にはとんでもないゲリラ豪雨にみまわれて、なんだかよくわからない、ひどく疲れた一日だった。仕事で外にでるときも当然あるわけで、雨に打たれて寒いおもいをしたり室内の暖房が暑すぎたりと気温の変化もまたひどい。秋の天気は変わりやすいというけれど、さすがに今日は(というかここ数日こんな感じ)こたえました。こんな状況でよく風邪をひかないなあと自分でも不思議におもっている。まあそんなこといいはじめると本当にひいちゃいそうだからこわいけど。雨がやみ、ひと息つくために外へでてみると塀のすみっこに雪のようなかたまりがドチャッと落ちていて、雨だけでなくあられも降っていたことに気づく。いずれこれが雪に変わり、そうやって気づけば秋が終わり冬になってるんだろうな。そしてあたり一面を白い世界に塗りかえて、つき刺すような凍てつく風を運んでくるのだ。空は無愛想な灰色におおわれて、日は短く、夜は長く、そしてどこまでも深くて暗い。そんな陰鬱な日々がつづく。人々は意味のない、しかし誰かがやらなければならない雪かきをせっせとこなし、ほてったからだをその凍てつく風でそっと冷やし、降りつづけるなか、積もりつづけるなか作業を続行する。だけどそういう日々があるからこそ、朝のあのかすみがかった美しい景色が「美しい」と感じられるのかもしれない。