フェルメール展

お出かけ

上野の森美術館で「フェルメール展」を鑑賞

2018年10月5日〜2019年2月3日まで上野の森美術館で開催されている「フェルメール展」に行ってきました。寡作で知られるヨハネス・フェルメールの現存する作品はわずか35点といわれていますが、今回はそのうちの8点を目にすることができました。ちなみに1月9日からは「取り持ち女」が追加され、こちらをあわせれば全部で9点になります。日本美術展史上最大のフェルメール展であり、日本初公開作もふくむ傑作と対面できるとなれば、これはもう行かないわけにはいきません。

上野の森美術館には初訪問となりますが、上野駅からすぐ近くにあり(というか上野公園内)アクセス性は良好です。近くには西郷隆盛の像もありましたよ。

フェルメール展は日時指定入場制ですが、少し早めに到着してしまっても時間がくるまで公園内を散策できるのがいいですね。すでに日が落ちて暗くなっていましたが、公園内はいい感じにライトアップされていて夜のお散歩にはなかなかのスポットでした。

夜の上野公園

会場に入るとさっそく青装束に身をつつんだスタッフがお出迎え。フェルメールブルーを連想させる衣装が気分を盛り上げてくれます。音声ガイドは無料で提供されるので、入口で受け取り片耳へ。ただ、カールコードになっていて耳全体に引っ掛けるように装着するのですが、これがなかなかあいません。なんというか、耳の上半分くらいまでしかうまく引っ掛けられなかった……。とはいえカナル型イヤホンのように長時間つけていても痛くならないのは、やはり鑑賞向きに考えられた仕様なのかなと思いました。

機械の電池残量が減り気味でイヤな予感を感じつつも、石原さとみの音声ガイドを楽しみながら会場内の作品をじっくり楽しみます。今回のイベントにはフェルメールだけではなく、ハブリエル・メツー、ピーテル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンといったオランダ同時代の絵画も同時に展示されています(全部で約50点)。

章構成はこんな感じです。

  • 第1章 オランダ人との出会い:肖像画
  • 第2章 遠い昔の物語:神話画と宗教画
  • 第3章 戸外の画家たち:風景画
  • 第4章 命なきものの美:静物画
  • 第5章 日々の生活:風俗画
  • 第6章 光と影:フェルメール

フェルメールの作品が展示されている部屋は一番最後になります。前半に集中力を使いすぎてしまうと後半にぐったりしちゃうので(ぼくがそうでした)体力を温存しておくのがいいかと思います。

それにしても17世紀オランダ絵画の作品はどれもタッチがやわらかで、目のなかに自然に溶け込んできますね。瞳の潤いや輝き、動物の繊細な毛並み、光のまわり方、そして作品に込められた意味など、もはや本物というよりは本物以上のリアルがそこにはありました。

特にフェルメールの作品は光の表現が絶妙で、窓からじんわり差し込む光に終始うっとりしてしまいます。また、人物一人ひとりの表情も興味深かったです。例えば「手紙を書く婦人と召使い」では、手紙を書いている女主人に対して召使いがいかにも退屈そうな表情で窓の外を眺めています。こういう「ちょっとした感情」が絵のなかから滲みでてくるのがおもしろい。何気ない日常のなかにこそ、真の美しさを見い出す価値があるのかもしれませんね。

フェルメールの作品では左側に窓、右側に人物という配置のものが多いそうです。「牛乳を注ぐ女」「ワイングラス」「リュートを調弦する女」「真珠の首飾りの女」そして先ほどの「手紙を書く婦人と召使」もしかり。1枚だけでは見えてこない、こういった法則性を生で見比べれるのもイベントの醍醐味の一つです。

また、フェルメールの作品は意外と小さめなんだなというのも新しい発見でした。特に「牛乳を注ぐ女」は想像していたよりもずっとコンパクトです。一番大きな作品は「マルタとマリアの家のキリスト」で、こちらは現存するフェルメール作品のなかでは最も大きい作品になります。

と、いろいろな角度で作品を楽しんでいたところ、案の定ここで音声ガイドの機械が電池切れ(おいおいおい〜)。急遽スタッフに駆け寄り新しいのと交換してもらいました。

ともあれ、静謐な空間で「光の魔術師」とも称されるフェルメール作品をこれだけじっくり鑑賞できるのはとても贅沢な、そして貴重な体験です。ホントいい思い出になりました。

帰り際、図録とトートバッグ(セットで買うと少しお得)を買ったので、あとでまた余韻に浸りたいと思います。

図録とトートバッグ

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