紫陽花とセミの抜けがら

お出かけ

紫陽花とセミの抜けがら

スタバをあとにして散歩をするために公園へむかう。日差しがジリジリと強く、季節はまさに「ザ・真夏」。でもこの暑さとほどよい疲労感がどこか心地よくもあり、なぜだかわからないやる気がふつふつと漲ってくる。公園のまわりをとりかこむお堀にはハスの花が満開に咲いていて眩いほどのピンク色がさわやかな青空のもと、誇らしく大きな花びらをのびのびと広げていた。それぞれの花びらにはくっきりと縦に細い筋がたくさん入っていて、これがあのシャープな花びらの姿にひと役買っているのかもしれない。間近でしげしげと観察すると、その花びらは繊細でもあり力強くもあることがわかる。これほど大きな花はよく考えたらあまり見かけないよなと思う。しかも水面から咲いているのだからなお興味深い。たぶんいまが見頃なんだと思う。多くのカメラマンがこれまた多くの珍体勢で各々納得のゆくハスの写真を撮るべく試行錯誤を繰り広げていた。あるものは柵の下からローアングルで、またあるものは柵から池に落ちそうなくらい身をのりだし、かと思いきやバズーカのようなバカでかいカメラを三脚にのせて撮影してたり(たぶんTV局かな?)。僕はハスよりもこの人たち眺めている方が心がほっこりした。そんなハスの一帯をとおり抜けて公園の中心にやってくると青々した紫陽花がちらほら目についた。日の光を浴びた紫陽花はとても色鮮やかでうれしそうに見えた。あたりからは毎年恒例のセミの大合唱が聴こえてくる。太陽の暑さに負けじと鳴くセミのひたむきな姿が僕のあのふつふつと漲るやる気を喚起させているのかもしれない。ただ目のまえを飛び去ってゆくセミの姿はいつ見ても心臓に悪い(どこからともなくいきなりバサバサと近づいてくるんだもの……)。それにくらべてセミの抜けがらは静かで心が和む。この日は紫陽花の花びらから脱皮していったセミの抜けがらを発見した。なんともかっこいいセミである。しかもこれから満開になろうとしている紫陽花で、満開の人生にむけて飛び立ったセミ自身の姿と重なってくる。これはもうぶっちぎりで本日のお気に入りの一枚です。

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