この日も朝から早起きして広尾のスタバにいそいそとむかう。空はすっきりと晴れわたり、ほんのり吹く風がとても気持ちいい。ただ予報では最高気温が26度まで上がるみたい。そんなわけでデニムと長袖シャツ一枚で出かけることにした。スタバには予定どおり7時に到着したんだけど、すでに先客が5人くらいいてびっくり。でも3階まで上がるとまだ誰もいなくてワンフロア貸し切り状態だった。この日注文したのはベーコンとほうれん草のキッシュ、それにドリップコーヒーです。キッシュなんて何年ぶりだろう。ほくほくしたじゃがいもと、とろりとしたクリームの相反する食感がたまらなかった。素朴な味わいでどこか安心する。これ、またリピートしそうです。それにしてもテラス越しの広尾の交差点をながめながらのコーヒーは格別だ。ただただぼんやりと誰もいない空間で過ごす時間ほど贅沢な時間はないだろう。キッシュとコーヒーをいただいたあとは、先日と同じく本のつづきを1時間ほど楽しんだ。7時半をまわると中年男性がやってきて、迷うことなくテラス席へとむかっていった。テラスの入口には鍵がかかっているらしく、男は手慣れた様子で鍵をあけ、テラスへと入っていった。店内にはWhitneyの『Giving Up』が心地よく流れていた。なんだか朝のリズムにぴったりな曲でいいセレクトだなあと思った。Giving Up。日本語でいうと「あきらめる」かな? じつは最近あることをあきらめまして……なんていう話につながればおもしろいのだけど、あいにくそのような出来事は思いつくかぎり浮かんでこなかった。もちろんいままで生きてきた中であきらめたことは幾度とあったけど。まあそのような「あきらめた先」に待つ諦観というか、ある種のすがすがしさを表現した曲なのかもしれない(違ってたらごめんなさい)。