数カ月ぶりの上島珈琲店にて。朝イチで行きたくてほぼ開店と同時に入店したんだけど、すでに3人くらいレジにならんでいてびっくり。少し出遅れた感も否めないが、まあしかたない。いつもと同じベーコンエッグ&厚切りバタートーストを注文し、先にコーヒーだけを受けとり2階の席へ移動する。コーヒーを飲みながらまったり待っていると先ほど注文したモーニングセットが運ばれてくる。色とりどりのバランスのとれた朝食だ。理想的な朝食といっていいかもしれない。さっくりとした分厚いトーストをちぎりながら、口へ運ぶたびに幸せな気持ちがこみあげてくる。決してわかりやすい派手な味つけではなく、噛むたびにじわじわとパンとバターの自然な甘みがにじみでてくる。そういうごまかしのない繊細な味わいを楽しみながら、朝の静かな時間を過ごすというのはいいものだなと、あらためて実感する。コーヒーも僕が大好きなネルドリップで淹れられているのでとても味わい深い。柔和でよく舌になじみ、なによりトーストとの相性がばつぐんだ。またサラダもシャキシャキというよりは、いい意味でしんなりしていて(もちろんこれは素材の鮮度ではなく種類によるものだ)こういう「やわらかい」印象で朝食全体を統一している点がすばらしい。だからここへ来るたびにこのモーニングセットAを頼んでしまうのかもしれない。ところで目玉焼きは以前はきみがとろりと溶けだす具合だったけど、今回はそれがなくかために焼かれていた。それについて僕は異議を申し立てるつもりはまったくないが、なにか意図をもった変更だったのかな?と気になってしまった。あいかわらず店内ではジャズが流れていて照明も暗すぎず明るすぎずでちょうどいい。この雰囲気をもっと深めていくといわゆる昭和のレトロ喫茶に行きつくと思うのだけど、なぜかあまりそっちの店に率先して行くことは少ない。べつに嫌いなわけじゃないのだが、というかむしろ雰囲気は好きだけどどうも僕はチェーン店の方が気楽に入れて匿名性も担保されるし(つまり常連客が少ない)合っているみたい。でもたまにはそういう店に入ってランチにナポリタンとかサンドイッチとか食べてみたいな。