撮った写真をあとから見返したときに、もうちょっとスピード感や躍動感が欲しいと思うことがあります。そんなときに便利なのがPhotoshopのぼかし機能です。
今回は、ぼかし(移動)を活用してブレ効果を演出するやり方をご紹介します。これを使えば流し撮り風の写真も簡単につくることができます。応用次第でさまざまなシーンに役立つはずです。
スピード感あふれる写真の作り方
まずはPhotoshopで画像を開き、ブレさせたくない被写体を選択します。ここでは「なげなわツール」を使って選択範囲を指定しますが、簡単なものならクイック選択ツールなどでも大丈夫です。
こんな感じで選択範囲を決めます。
このままだと少し境界線がくっきりしちゃうので、境界線をぼかしてあげます。上部メニューから「選択範囲」→「選択範囲を変更」→「境界をぼかす」をクリックします。
ぼかしの半径に数値を入力します。数値が大きいほど境界がぼけます。被写体によって最適な数値は異なりますが、とりあえずここでは7を入力。できたらOKをクリックします。
続いて選択状態にある被写体をコピー&ペーストします。すると、被写体だけが切り出されたレイヤーが新規で作成されます。
被写体以外をブレさせたいので、レイヤーパネルから背景を選択します。
上部メニューから「フィルター」→「ぼかし(移動)」をクリックします。
距離にぼかしたい量の数値を入力します。ここでは90を指定しました。
写真によってベストな数値は異なるので、調節しながらいろいろと試してみてください。場合によっては角度を指定する必要もでてきます。
いい感じにブレましたが、よく見ると電車のフロント部分が前方にブレているので、なんだか電車がバックしているようにも見えます・・・。
そこで今度は電車だけのレイヤーを選択して、
移動ツールを選択します。
そして電車を少し前方へ移動させます(前方のブレが隠れるくらい)。ドラッグしながら移動させてもいいですし、矢印キーで移動させてもOKです。これで電車が前方へ走っているように見えますね。
ただ、前方へ移動させたぶん今度は後ろの部分の境界線(ブレていないところとブレているところ)が少し不自然です。
そこで今度は消しゴムツールを選択します。ブラシのプリセットにはソフト円ブラシを指定します。
不透明度を50%くらいに設定します。
あとは被写体の後ろの(ブレていないところとブレているところ)境界線を消しゴムで違和感がないように消してあげます。
これで完成です。電車を流し撮りしたようになりました。最初のときの画像と比較するとこんな感じです。
というわけで、以上、Photoshopのぼかし機能を使って簡単に流し撮り風の写真をつくるやり方でした。