休日の朝。僕は秋田駅のスターバックスでコーヒーを飲みながらどこへ行こうかと決めかねていた。このところ、ずっと千秋公園ばかり散歩していたのでたまには別の場所に出向きたかったのだ。
ふと「そういえば久しく盛岡に行ってないな」と思った。去年は月に2、3回も足を運んでいたけれど、今年に入ってから急に潮が引くように休日を地元秋田で過ごすようになっていた。別に盛岡がきらいになったわけじゃなく(むしろ好きだ)、昔は青森だったり山形だったり休日になるとエネルギッシュに家を飛び出して遠出をした。なぜか遠くまで行かないと気が済まなかったのだ。仙台にもよく遊びに行った。高速を使って片道4時間もかかるのに(高速代も5千円以上かかる)日帰りで早朝から深夜まで、振り返るとよくもまあ遊んだものだと我ながらあきれてしまう。
でも楽しかった。遊びにかけるその情熱は、ひとことで言うなら「若さ」だったと思う。