どこで知ったのか、友達がきのこ鍋専門店を見つけてきて一緒に行くことになった。銀座でつぎの予定まで1時間ほど空いており、しかもその店も銀座にあるというからちょうどいい。でもはたして1時間というタイムリミットで鍋料理なんて食えるのか、いささか心配だったので「もしかすると途中で退店するかもな」といちおう釘をさしておく。店の名前は「シャングリラズシークレット」で、以前そうめん専門店「そそそ」が入っている日比谷OKUROJI近くのビル8階に、そのきのこ専門店はあった。エレベーターで8階まで上がるとグレートーンのシックな店内が僕たちを出迎えてくれる。さっそくテーブルに案内されランチメニューをじっくり拝見。平日のわりと早めの時間帯だったこともあり客はまだ誰もいなかった。ランチメニューは3種類ほどあったが友達にまかせていたのでなにを頼んだか覚えていない。前菜が運ばれてきてそれをつまみながら雑談を楽しむ。一見なんの変哲もない前菜に見えたが、よく見るときのこが散りばめられている。さすがはきのこ専門店。まずはきのこのジャブを浴びながら期待感が高まる。その後メイン料理のきのこ鍋が登場する。薬膳スープがたっぷり入ったカラフルな鍋とたくさんの種類がならべられたきのこたち。野性味あふれるそれらのきのこを見ていると、ここが銀座であることを忘れてしまいそうになる。各きのこには名札が添えられていて品種を確認することができる。個人的にはジャンボなめこが衝撃的だった。世界にはこんなデカイなめこがあるんだなと、ちょっとしたきのこ博物館的なおもしろさも味わえる。薬膳スープには数十種類の厳選された天然きのこをじっくり煮出した旨味が溶けだしており、濃厚で深みのある味がとてもクセになる。なんでも免疫力アップ、滋養強壮、美肌、デトックス、健康増進の効果もあるんだとか。そのためスープのおかわりももらえます。これに先ほどの新鮮なきのこたちを投入して味わっていくんだけど、もうどのきのこも美味すぎて無我夢中で食べていた。鍋も一人に一つ用意されるので自分のペースで食べられるのもいいと思う。ただ僕は時間がなかったのでだいぶ急いで食べてたけど。しかし悲しいかな、やはり1時間では足らず結局デザートだけ食べそびれ僕は途中退店した。まあ僕のデザートは友達がしっかり食べてくれたことだろう。おかげで次の予定時刻には間に合ったし、きのこ鍋という新しいジャンルを発掘できてよかった。ここはまたリピートするだろうな。次はディナーで訪れてみたい。