たまにここのソフトが無性に食べたくなってしまう。いやソフトというよりは、この仁賀保高原の牧歌的な環境に定期的に身をおきたくなるのかもしれない（そして来たついでにソフトを食べる）。きれいにゆきとどいた牧場の芝生や巨大な風車をよこ目に車を走らせながらのんびりとむかう。目的地に到着するとすぐむかいの芝生では馬が2頭とぼとぼ歩いていた。外ではこれまた牧歌的な音楽が流れており牧場感をもりあげてくれる。さっそく店内に入ってソフトクリームを注文し、車にもどってのどかな景色をながめながらいただく。みずみずしいミルクの濃厚な甘みがじんわりと口のなかに広がってくる。わりと小ぶりなソフトだが、そのぶん高品質なのはまちがいない。ちなみにコーンかカップを選ぶことができます。それからここのやきやきポークも絶品なんだけど（よく店の外で焼いている）今回はソフトだけにしておいた。いつも両方食べたくなりこまってしまう。ソフトを食べおわると口のまわりが少しベタベタして｢さてどうするか｣と悩んでたら今朝コンビニでもらったおしぼりを発見しなんとか事なきを得る。混雑しそうだったのでもっとひと気のない場所まで車を移動させ、そこでしばらくのあいだ溜まっていたコンテンツをスマホで消化する。スマホに飽きるとふたたび眼前の景色に目をうつす。このまま僕も牧場で牛みたいに草を食べ、芝生を移動し、寝て、気ままに過ごしたいと思う。いやでもそれは牛さんに失礼か。牛には牛なりの、それこそ人間にはわからない苦悩とやらがあるのだろう。
