4月最初の休日はやっぱり桜を見に行きたい、ということで山形県酒田市にある桜の名所「日和山公園」に行ってきた。秋田からは岩城IC〜金浦ICまで高速道路が無料なので山形へのアクセス性はすこぶるいい。おまけに(高速にかぎらず下道も)海沿い多めで最高のドライブを楽しめちゃう。桜のまえは梅を愛でに湯田川にも行ったりと、春はどうも山形にむかう習性が僕のなかにあるみたい。まあ天気がよかったのも理由の一つではあるが。金浦ICのもう一つ先にある象潟ICで降りてもいいんだけど(もちろんここまで行っても無料です)降りてから7号線まで微妙に距離があるし、象潟の道の駅をとおり過ぎちゃうしでわりと金浦ICで降りることが多い。そういう理由かはわからないが、わりかし他車も金浦ICで降りてる気がする。高速を降りて山形県に入ると桜が満開に咲き乱れていた。天気も快晴だし、もう絵に描いたような「春」の景色につつまれながらのドライブは、それはもう感動しっぱなし。ふと助手席のカメラがちらりと目に入る。高ぶる写欲をおさえながら、僕はナビにセットされた日和山公園の駐車場を目指した。
駐車場に到着すると残念ながらすでに満車になっていた。なかに入ってしまった車が狭いスペースでUターンしようともがいていたので僕はあきらめてほかの駐車場を探すことにした。駐車場はほかにも何カ所か用意されており、そのうちの一カ所に空きがあったので(といっても運よく1台出て行った)すかさず車をとめた。このまま駐車できなかったらどうしようとだいぶ焦ってしまった。さすがに山形まできて桜を撮らずに帰るなんて計画を、僕は持ちあわせていないので……。それにしても日和山公園ってこんなに人気があるんだな。それほど大きな公園ではないけれど、やはり桜の名所だけあってこの時期は人が殺到するんだろう。とくに家族連れが多かった。芝生もきれいに手入れされており、シートを広げてお弁当(か分からないけど)を食べたりお茶を飲んだりお花見を楽しむ人々でにぎわっていた。かんじんの桜はというと、もちろん満開であたりいちめん春一色。日和山公園のシンボルである白い六角灯台とピンク色の桜の花が、それはもう見事にマッチしていた。ぽかぽか陽気のもとカメラ片手に公園内をのんびりと散策する。高い場所からは酒田港や最上川も一望できた。地図で確認したところ、ちょうど最上川の河口付近に位置しているらしい。いつかこの場所でサンセットを拝みたい、そう思わせる光景だった。
日和山公園にはかれこれ4、5回は来てるかな。あらためて園内を歩いてみたが、やはりそれほど大きくないのであっという間にぐるりとまわりきってしまう。たくさん歩きたい僕としては少しもの足りなく感じるが、シートを広げてのんびり過ごしたり桜や酒田の景色をじっくり撮影したりする人にはちょうどいいサイズ感かもしれない。桜を心ゆくまで楽しんだあとは車にもどりペットボトルの水を一気に飲み干した。だいぶ生温かくなってしまった水がこの日の気温の暑さを物語っている。湯田川の梅では春の情緒を感じたが、日和山公園の桜では春の豪快さを感じた。いろんな春の表情が、その土地の背景とかさなり僕を楽しませてくれる。もう少し春はつづくから、もう少し僕も桜の前線に立ちつづけていたい。