一年ぶりの初詣。あたりまえですが。そういえば初詣の日ってだいたい雪が降ってたり地面が白くなってたり手袋が必須だったりと「冬」が盛りだくさんなイメージだけど、今年はとくに雪も降ってなければ地面も土やアスファルトでかわり映えなく、手袋もポケットにつっこんどけば「まあいらないか」というレベル。そんな「冬らしさ」が少ない初詣だったけど、いざ鳥居をくぐると焚き火で暖をとる人々やガランガランと鈴を鳴らす参拝者がいて「ああ、いつもの冬の光景だ」と安心した。朝起きてからスタバにむかうまで降りつづいていた小雨もいつのまにか止み、すっきりと空は晴れわたり……とはならなかったが雲の切れまに淡い青空がところどころに顔をのぞかせていてそれがきれいだった。本日の天気は「くもり時々雨」と勝手に予想した。参道を歩き神前の近くまで行くと5人くらいの列ができており僕も最後尾にならぶ。そのあともどんどん人がやってきて僕の背後にもたくさんの列が連なった。無事に参拝をすませたし、このままただ帰るのもあっけないと感じたのでおみくじを引くことにした。紙をピリッとはがすとそこには末吉と記載されていた。一瞬「吉と末吉ってどっちが上だっけ?」と悩んだが末だから吉の方がいいだろうという結論に達した。ようするに凶の手前であり、ぎりぎり吉の領域内ってことだ。それでもそこには今年一年の、たしかな指針ともいうべき言葉がつづられていて身の引きしまる思いだった。なにかの巡りあわせでこれを引いたのだから愉快な言葉もきびしい言葉もまるっと引き受けようと心に留めた。それからおみくじを枝に結びつけるため木のそばまで移動するとちょうど結んでいる最中の人がいて「結んでたら切れちゃったあ」と横にいた友人に嘆いていた。あまり強く引っぱらないように気をつけなきゃとそれを教訓にそっと枝に結びつけ、今年の初詣を終えた。おもえば末吉という結果は初めてかもしれない。僕が記憶しているのはだいたい大吉か吉だった。そのうち凶や大凶なんて年もあるんだろうな。まあどんな結果であれそれにとらわれず、そこに書かれたアドバイスを一つひとつ着実に実践していくことが何よりも大切なのだろう。ともあれ末吉という運勢が、どのような一年の結末にたどり着くのか今から楽しみだ。