日中は20度を超える日もちらほらでてきて散歩が楽しい季節になってきた。とはいえ朝はまだ寒く、この日も早朝は3度とだいぶ冷え冷えしており霧がかっていた。霧のなかで朝日がぼんやり光を放ち幻想的な、なにかのショーみたいな光景が広がっている。そのような道をなにを考えるともなくひたすら車で走りつづけながら僕はカフェを目指した。いつもどおりのスタバである。シャキシャキのレタスと幾層にもかさなるハムがうまそうだったのでそれとコーヒーを注文し、大テーブルに腰をおろす。新作のエスプレッソローストというコーヒー豆も購入した。30周年の緑の限定パッケージがとても新鮮だ。スチームミルクと相性がいいそうなので今度デロンギのデディカ アルテでカフェラテでもつくってみよう。ハムとチーズのサンドウィッチは全体的にひんやりしていて朝の寝ぼけた頭をシャッキリさせてくれる。素朴でやわらかなカンパーニュにボリューミーなシュゼットハムと歯ごたえあるレタス、それから風味のよいゴーダチーズがとてもよくあう。コーヒーもこってりしていて味わい深かった。客はレジに何人かならんでいたが大テーブル近辺は僕だけしかいなかった。ほとんどがテイクアウトか窓ぎわ席にむかっていた。やはり天気がいいと窓ぎわ席が人気あるようだ。店内のBGMではコクトー・ツインズの『Heaven or Las Vegas』が豊かなメロディーを奏でていた。まるでなにかの映画を鑑賞したあとのような、エンディングテーマのような曲だった。スタバでしっかり朝食をとったあと、かるく運動するために公園まで足をのばす。桜はほとんど散ってしまったがしだれ桜がまだ少し残っていた(葉に侵食されつつあったが)。それから桜とバトンタッチするかのようにツツジが咲きはじめていた。ピンクレッドのような存在感ある色が春から夏にかけての勢いを感じさせてくれる。栄枯盛衰。あらゆる物事が移り変わってゆく。来月には満開のツツジが見られそうだ。ほかにも名前はわからないが白やピンクや黄色(これはスイセン)といったさまざまな花があちこちに咲いていた。春の散歩は心を華やかな気持ちにさせてくれる。気温もほどよくあたたかくて心地いい。花粉もすっかり消えてくれたしひさしぶりに体調が万全だ。高台から花咲く公園を見下ろしながら僕は新鮮な空気をたっぷりと肺に送りこみ、それからゆっくりと吐きだした。




