冬の冷えびえとした季節には、やはり濃いめの苦いコーヒーが飲みたくなる。そのような理由からこの日のスタバではエスプレッソローストというコーヒー豆を購入した。もしかすると過去に飲んだことがあるかもしれないが、どんな味だったかすっかり忘れてしまった。でも公式サイトを見るかぎり、酸味が中間でコクがFULLになっているからたぶん僕好みのバランスに近いはず。とにかく最近は寒いせいか妙に苦みの強いコーヒーが恋しくなるのだ。紫色の高貴なパッケージを開封し、いつもどおりガラスの瓶にうつしかえる。エスプレッソローストの豆はつやつやと黒光りしていてその美しさに少しばかり見惚れてしまった。手動のミルで挽いてみるとわりと柔らかめの感触だった。おそらくつやつやしたものは水分を含んでいるから乾燥しきったものより砕けやすいのだろう。味はとても深みのある苦さでまさに期待どおりだった。濃厚なモラセスやキャラメルのような甘みと風味が特徴で、世界中のスタバのエスプレッソドリンクのベースとなっている。ただ苦いだけではなくほどよい酸味を含んでいるところが濃厚ながらも飲みやすさにつながっているのだろう。ところでモラセスってなんだろう? かるく調べてみたらサトウキビや甜菜から原糖をつくるさいに除去される副産物らしい。糖蜜や廃糖蜜とも呼ばれているからそこそこ甘みも有しているのだろう。そういえばエスプレッソローストはミルクとの相性もいいみたいなので今度ラテにして飲んでみようと思っている。はちみつを加えたりして甘い冬のひとときを過ごしたい。